「ローザンって本当に都会なんですね。私、こんなに明るい夜景、初めて見ました。ラミリアの夜は早いんです。酒場だって、10時には閉店しちゃいますもん」
そう言って、ミトは再び視線を夜景に戻した。
ずっと見ていても飽きない。
「ローザンの特産品は宝石だからね。治安維持のためにも、夜明るさを保つのは大事なんだ」
「そうなんですか~」
ミトは夜景を見ながら相槌を打つ。
「宝石に関わる施設や店舗は王宮の側に集まっている。だから、ここの周りが最も明るいんだよ」
「ふ~ん」
ミトにとって、街並みが明るい理由などどうでも良かった。
綺麗なんだから、それでいいじゃないか。
「ミト」
「!!」
夜景に夢中になっていたら、いきなり耳元で自分の名を呼ばれ、ミトは驚き過ぎて声を上げそうになったのを必死に堪えた。
振り向こうと思ったら、後ろからセルファの腕が伸びてきて、抱き締められてしまった。
(え!?な、なに!?!?)
混乱するミト。
なぜいきなりこんなシチュエーションになってるんだ?
「やっと自然な笑顔を見せてくれたね」
ピッタリと体を密着した姿勢のまま、セルファが嬉しそうに言った。
「え?そ、そうですか?私はいつも自然ですけど」
どもっているところが既に不自然なわけだが。
「ローザンに来てあまり経っていないのに、長らく不在にした上に病に伏せってしまって、申し訳ないと思っていたんだ。
だから、今日は罪滅ぼしじゃないけれど、もっとミトとの時間を大事にしたいと思って、ここに連れてきた」
ミトを抱き締める腕にギュッと力が入った。
「そーですか」
ミトはどうしたら良いかわからず、どうでもよい返事をしてしまう。
そう言って、ミトは再び視線を夜景に戻した。
ずっと見ていても飽きない。
「ローザンの特産品は宝石だからね。治安維持のためにも、夜明るさを保つのは大事なんだ」
「そうなんですか~」
ミトは夜景を見ながら相槌を打つ。
「宝石に関わる施設や店舗は王宮の側に集まっている。だから、ここの周りが最も明るいんだよ」
「ふ~ん」
ミトにとって、街並みが明るい理由などどうでも良かった。
綺麗なんだから、それでいいじゃないか。
「ミト」
「!!」
夜景に夢中になっていたら、いきなり耳元で自分の名を呼ばれ、ミトは驚き過ぎて声を上げそうになったのを必死に堪えた。
振り向こうと思ったら、後ろからセルファの腕が伸びてきて、抱き締められてしまった。
(え!?な、なに!?!?)
混乱するミト。
なぜいきなりこんなシチュエーションになってるんだ?
「やっと自然な笑顔を見せてくれたね」
ピッタリと体を密着した姿勢のまま、セルファが嬉しそうに言った。
「え?そ、そうですか?私はいつも自然ですけど」
どもっているところが既に不自然なわけだが。
「ローザンに来てあまり経っていないのに、長らく不在にした上に病に伏せってしまって、申し訳ないと思っていたんだ。
だから、今日は罪滅ぼしじゃないけれど、もっとミトとの時間を大事にしたいと思って、ここに連れてきた」
ミトを抱き締める腕にギュッと力が入った。
「そーですか」
ミトはどうしたら良いかわからず、どうでもよい返事をしてしまう。



