「では、しばらく頼むぞ」
セルファはセイラムにそう言うと、ミトの手を引いて階段を上り始めた。
ミトは、何となく心細さを感じた。
展望台は一度来た事がある。
しかし昼間とは全く違う雰囲気だ。
照明こそあるものの、薄暗くて足元も見えづらく、少し恐いミトだった。
「ゆっくり行こう」
「は、はい…」
セルファはミトを気遣い、手を繋いでエスコートした。
(やっぱりドレスなんか着てくるんじゃなかった)
後悔するミト。
本当はもっと動きやすい服を選ぼうとしたのだ。
それをエイナに阻止された。
ヒールの低い靴を履いてきたのは幸いだろう。
頂上に近づくと、少し冷たい夜風が流れ込んでくるのを感じた。
「もう少しだよ。大丈夫かな?」
ミトは頷いた。
長い階段だが、日頃から動くことには慣れているので全く苦にならない。
「出口だ…」
それでも、展望台への出口が見えたとき、思わずミトはそう呟いた。
「喜んでくれると思うよ」
セルファはそう言って、ミトと並んで展望台へ出た。
ふわっ。
気持ちが良い夜の冷気がミトの頬を撫でた。
「うわ~!」
ミトは思わず歓声を上げた。
目の前には、ローザンの街の夜景が広がっている。
「すごいすごい!」
ミトは柵まで駆け寄り身を乗り出すようにして夜景を眺めた。
王宮を中心に、放射線状に伸びた主要街道を照らす照明が一直線に伸びていて、ローザンの区画された街並みの美しさが良くわかった。
王宮に近い場所ほど明るく、遠くに行くほど明かりの数は減っていく。
キラキラと輝く街は、ラミリアとは全く違う。
ミトはローザンの街を見入った。
「気に入ってくれたみたいだね」
セルファがすぐ横にきていることに気付いていなかったミトは、ちょっと驚いて振り返った。
セルファは満足そうにミトを見つめていた。
セルファはセイラムにそう言うと、ミトの手を引いて階段を上り始めた。
ミトは、何となく心細さを感じた。
展望台は一度来た事がある。
しかし昼間とは全く違う雰囲気だ。
照明こそあるものの、薄暗くて足元も見えづらく、少し恐いミトだった。
「ゆっくり行こう」
「は、はい…」
セルファはミトを気遣い、手を繋いでエスコートした。
(やっぱりドレスなんか着てくるんじゃなかった)
後悔するミト。
本当はもっと動きやすい服を選ぼうとしたのだ。
それをエイナに阻止された。
ヒールの低い靴を履いてきたのは幸いだろう。
頂上に近づくと、少し冷たい夜風が流れ込んでくるのを感じた。
「もう少しだよ。大丈夫かな?」
ミトは頷いた。
長い階段だが、日頃から動くことには慣れているので全く苦にならない。
「出口だ…」
それでも、展望台への出口が見えたとき、思わずミトはそう呟いた。
「喜んでくれると思うよ」
セルファはそう言って、ミトと並んで展望台へ出た。
ふわっ。
気持ちが良い夜の冷気がミトの頬を撫でた。
「うわ~!」
ミトは思わず歓声を上げた。
目の前には、ローザンの街の夜景が広がっている。
「すごいすごい!」
ミトは柵まで駆け寄り身を乗り出すようにして夜景を眺めた。
王宮を中心に、放射線状に伸びた主要街道を照らす照明が一直線に伸びていて、ローザンの区画された街並みの美しさが良くわかった。
王宮に近い場所ほど明るく、遠くに行くほど明かりの数は減っていく。
キラキラと輝く街は、ラミリアとは全く違う。
ミトはローザンの街を見入った。
「気に入ってくれたみたいだね」
セルファがすぐ横にきていることに気付いていなかったミトは、ちょっと驚いて振り返った。
セルファは満足そうにミトを見つめていた。



