大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】

次の日の朝、エイナに起こされたミトは、エイナの説教を右から左に聞き流しつつ、とりあえず絶体絶命のピンチを脱したことにホッとしていた。

「ミト様!聞いてるんですか!?
4日に1度の、しかも昨晩は久しぶりにセルファ様とお会いになれる日だったんですよ!あんなに心配されていたじゃないですか。それを寝過ごすとは、どういうことですか!もっとしっかりなさってください!」

くどくどくどくど。

「は~い。でも、眠かったんだもん」

「ミト様!!!」

深夜に長時間起きていざるを得なかったエイナは寝不足で不機嫌だ。

「次はちゃんとするわよ…。ほら、セルファも怒ってないから、大丈夫よ」

昨日セルファが残したメモには、こう書いてあった。

『愛するミトへ
とても良く寝ていたので、起こさずに帰ります。
次は、起きているミトと過ごせるかな。
また4日後の夜に。
セルファ』

実は、ミトはこっそり影が残したメモと見比べている。
筆跡が全く同じで、純粋に驚いた。

「これのどこが怒っていないとおっしゃるんですか?」

目が据わっているエイナ。

「大丈夫だってば。怒ってたら怒ってるって書くんじゃない?セルファは優しいから、そもそも寝過ごしたくらいじゃ怒らないわよ」

「はぁぁぁ…」

エイナは大きな大きなため息をつくのだった。
一方、ミトはミトは影の復活をひたすら願うのだった。

(ああ、4日後、またセルファが来ちゃったらどうしよう…。早く元気になって!お願い!)