王居室を出ると、ダケルは別れを惜しみながらラミリアへ帰って行った。
ラミリアの何倍あるのか、全く見当もつかないほど広い王宮。
セルファはミトが目に付いたものを丁寧に説明しながら。部屋までの道のりを歩いてくれた。少し離れて、セイラムと護衛が続く。
一度外に出て、王宮の隣にある別邸に入った。
ミト以外の3人の王妃と、それに仕える者たちが暮らしているそうだ。
「こちらです。どうぞ」
金と宝石の細かな美しい装飾がされた扉をセルファは開いた。
中は30畳程の部屋だ。
そしてまた扉が3つあった。
セルファは内2つの扉を手で指し示す。
「この2つが、あなた方の部屋になります。少し手狭で申し訳ありません。足りないものがあれば、何でも言ってください」
セルファはエイナとマリアに柔らかな笑顔で説明した。
「こちらがミトの部屋です」
さり気なくセルファはミトの手をとった。
でもミトにとっては突然のこと。
「わっ…!」
ビックリして思わずその手を引っ込めてしまった。
(いけない!)
「ごめんなさい…」
慌てて小さくなって謝るミト。
そんなミトをセルファは優しく見つめた。
「いいえ、私こそ無礼なことをしました。許してくれますか?」
「はぁ…」
セルファは気を悪くした様子はない。
とりあえずミトはホッとした。
「さあ、部屋へ行きましょう」
セルファは扉を開けた。
中に入り、今度は感嘆のため息を漏らすミト。
「広い…」
ローザンが大国であることは知っていたが、自分の国との財力の差を痛感した。
ここに嫁いでラミリアが豊かになるなら、それが一番良いことだとミトは思う。
ラミリアの何倍あるのか、全く見当もつかないほど広い王宮。
セルファはミトが目に付いたものを丁寧に説明しながら。部屋までの道のりを歩いてくれた。少し離れて、セイラムと護衛が続く。
一度外に出て、王宮の隣にある別邸に入った。
ミト以外の3人の王妃と、それに仕える者たちが暮らしているそうだ。
「こちらです。どうぞ」
金と宝石の細かな美しい装飾がされた扉をセルファは開いた。
中は30畳程の部屋だ。
そしてまた扉が3つあった。
セルファは内2つの扉を手で指し示す。
「この2つが、あなた方の部屋になります。少し手狭で申し訳ありません。足りないものがあれば、何でも言ってください」
セルファはエイナとマリアに柔らかな笑顔で説明した。
「こちらがミトの部屋です」
さり気なくセルファはミトの手をとった。
でもミトにとっては突然のこと。
「わっ…!」
ビックリして思わずその手を引っ込めてしまった。
(いけない!)
「ごめんなさい…」
慌てて小さくなって謝るミト。
そんなミトをセルファは優しく見つめた。
「いいえ、私こそ無礼なことをしました。許してくれますか?」
「はぁ…」
セルファは気を悪くした様子はない。
とりあえずミトはホッとした。
「さあ、部屋へ行きましょう」
セルファは扉を開けた。
中に入り、今度は感嘆のため息を漏らすミト。
「広い…」
ローザンが大国であることは知っていたが、自分の国との財力の差を痛感した。
ここに嫁いでラミリアが豊かになるなら、それが一番良いことだとミトは思う。



