その息尽きるまで時間は無限

『なぁ…なんか松下の…ズボンの…ケツんとこ…ふくれて…』

『え…?…!? は?! え、うそでしょ?あれ、もらし…』

『いやだいやだいやだ!!!!??! やだ無理無理無理汚い汚いキモイ!!!!』

『あーヤダヤダ臭い。』

『小6でお漏らしはやばすぎ』

『おむつしてもろて』

『くっさ。生理的にに無理。』



バレたバレた、いやだ、やめて、見るな見るな。



顔にこれでもかというほど熱が集まる。


意味もなく涙が溢れて、顔がぐちゃぐちゃになってしまう。


「楓くん…だからさっきトイレ行きなって言ったじゃーん」

「七晴さん、松下さんに気遣っていたのですね。すばらしいです。 松下さん、大丈夫ですよ、男性の教師を呼ぶので…。 誰か、男子で松下さんをトイレへ連れて行ってくれる人はいますか?」


…この担任はバカなのか?

そんなの地獄が広がる未来しか見えない。


『え、誰行くよ』

『無理無理行きたくねぇ』

『男子がんばれぇー』


「えー、じゃあ俺行きますわー!」




ずっと手を上げた男。


今日の調理実習で同じだった、千葉だった。


…よかった。
こいつならきっと、きっと大丈夫だ。




ーーーーと思ったのも束の間だった。