ホスト科のお世話係になりました

「会わなかったよ。みんなが部室に集まるのは昼と放課後だけなんじゃないかな?」

そのあたりの詳しい事情は知らないけれど、今朝はいなかったことは事実だ。

すると百恵はあからさまに肩を落として「なんだぁ」と、残念そうに呟いた。

「だけどひとりで掃除するのも結構楽しかったよ。花も飾ってきた」
「そっかぁ。ねぇ、昼間も行くの?」

「うん。一応顔を出しておこうかな。初日だし、昼間予約が入ったホストがいるから、気にもなるし」
「それじゃお昼は一緒に食べられないの?」

「ううん。お昼は食べてから行くよ」
更に残念そうに眉を下げる百恵に向けて、そう言ったのだった。