悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?

「どいてくださる?」

「ダメですジェリーナ様。
あなたが退いたら、この国を誰が守るのですか?」

お願い踏み止まって!

「どうしてあなたにそんなことを言われなければならないのですか?」

しかし、私の言葉はジェリーナ様の逆鱗に触れたようだ。

「ダメですって?どの口が言うんですの?あなたが望んだことでしょう。
どうぞ、これからはアルノート王子の婚約者として、日々尽力くださいませ」

望んでないってば!

「どうしてそんな女を引き止めるんだ、リリア」

アホ王子が走り寄ってきて私を抱きしめる。
私に触るなーー!!!!
誰か、こいつを抹殺してー!!!

「君は何も心配しなくていい。僕が守るし、苦労しないで済むように根回しするから」

「だから…」

「根回しとは?さすがに聞き捨てなりませんわ。
アルノート様、まさか1人の女性のために、今までの規律を破るようなことをお考えなのですか?」

「うるさい!君はもう部外者だ。黙っていろ」

いいから私から早く離れろーーー!!!
ダメ。もう我慢の限界!