悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?

「あれはリリア様が一方的に私に意見しただけです。私は何も言っていません」

ほんっとそう!
ほんとにマジでごめんなさい!申し訳ないです…。

「まぁどっちでもいいさ。とにかく、君とは婚約破棄する」

がーーーー!!!!
なにがとにかくだ!
婚約破棄すなっ!

「待ってください。それで本当にいいんですか?」

このままだとジェリーナ様がブチ切れて婚約破棄を受け入れてしまう…。
私は再び口を挟んだ。

「わかりました。好きにしてください。
でも、婚約破棄に関する手続きは全てあなたにやっていただきます。
私は金輪際、あなたの婚約者としての努力を全て放棄させていただくわ。
関係各所の説明は、あなたからお願いします」

だめ…。
ジェリーナ様ダメですぅ…。
アホ王子を見放さないでっ!

「なにっ!?」

え!?そこ驚く?
散々無礼な態度で暴言吐きまくれば、見切りつけられるのが必然でしょ。
ああ…アホアホ王子…。

「当然ですよね。あなたの希望で私は一方的に婚約破棄されるのですから」

アホ王子、すっげー目でジェリーナ様睨んでるよ…。
どこまで根性曲がってるんだろう…。
婚約破棄した方がジェリーナ様は幸せになれそう。
自分が無関係だったら、秒で「いいぞいいぞー!」とジェリーナ様の背中押す。
でも、無関係じゃないからそれじゃ困るの!