悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?

「なるほど…。そのような方法もあるね。
卒業パーティーで僕とジェリーナの距離ができていれば、その後婚約破棄を正式発表したとき、皆腑に落ちるだろう。
僕としてはジェリーナには制裁を与えたいところだが、リリアが穏便に済ませたいと言うなら、君のためにそうするよ」

思い付きの提案にアホ王子は納得してくれたようだ。
かなり曲解した受け取り方だけど…。

「では、早速これから呼ぼう」

今!?非常識過ぎない!?

「いえ、きっとジェリーナ様はもう寮にお戻りだと思います。
明日にされてはいかがでしょう?お手紙を出されては?」

苦し紛れに代案を出してみる。

「そうだな…。わかった。そうしよう。後で使いに手紙を渡すことにする。リリアももちろん同席するよね?」

「は、はい…」

本当は断りたい…。
断りたいけど、2人で話をさせたら私のことをなんて言われるかわかったもんじゃない。
私も同席して、なんとか婚約破棄回避にもっていかないと。

「後で君にも手紙で連絡しよう」

「はい…」

ああ…明日どうしよう…。
どうやって平和的解決につなげるべきか、今から考えないと…。