悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?

「ってことで、後はアルノート様とジェリーナ様2人で話し合ってください。
ジェリーナ様がおっしゃるように、本来私は完全なる部外者なんですから!
はぁ…はぁ…はぁ…」

全力で言い切ったからか、リリアは息を乱した。

「でも、こんなこと言っちゃったから、きっと厳罰下されるんでしょうね…。
どーしよー…」

急に小さくなる。
ふんっ!これもどうせ計算でしょう?
こんな無礼な行動、許すわけないじゃない!

もう、誰も何も発しない。
部屋はシーンと静まり返った。

「尼になるしかない」

沈黙を破ったのはリリアだった。
また何を言い出すのこの子は。

「もう!尼になるしかないです!
こんなんじゃ家に迷惑かけるだけだし、もう帰れないから、尼になりますぅぅぅぅ!!!!
さよなら!」

スタタタタタ!
ガチャ!バタン!

シーン…。

………は…?

えーと…。

一同は叫びながら部屋を出て行ったリリアによって閉められた扉をしばらく呆然と見ていた…。