カミサマ。
いきなり私の前に現れた男の子はそう言った。
確かに有り得ないほど眩しい金髪に金の瞳。
神々しさを感じるかと聞かれたらそうなのかもしれないけど……
「ど、どこから入ってきたの! ドロボー!」
お父さん、お母さん! と呼ぼうとしてふたりとも仕事で留守だったと思い出す。
でも窓を開けて叫べば、近所の人が気づいてくれるかもしれない。
てるてる坊主だらけのカーテンの向こうにちらりと視線を動かせば、私の考えてることなんてお見通しと言った風に鳴神と名乗った男の子は手のひらを私の口に押し当てた。
「むぐっ」
「俺はドロボーじゃねえ、カミサマだっつったろ?」
なによそれ、信じられない!
そう言いたいのに口を塞がれているから、むうむうと変な音しか出ないのだ。
「その顔、信じてねーだろ……自分で呼び出しておいてこれかよ。ったく仕方ねえなあ」
自分で呼び出す? 私がこの子を? なにそれ、ありえない!
「百聞は一見にしかずってな……おい、俺がお前のためのカミサマだって見せてやるよ。名前教えろ」
は? 名前?
うちに不法侵入しておいて私の名前も知らないの?
それに、見ず知らずの人に個人情報をホイホイ渡せるほど、私の危機管理能力は甘くない。
何もかもが一気に押し寄せて混乱しながらも男の子を睨みつけていると、彼は私の後頭部を支えながらも体をぐっと倒してきた。
「んん!?」
背中にラグの感触。
男の子越しに天井が見える。
もしかしなくても……押し倒されてる!?
いきなり私の前に現れた男の子はそう言った。
確かに有り得ないほど眩しい金髪に金の瞳。
神々しさを感じるかと聞かれたらそうなのかもしれないけど……
「ど、どこから入ってきたの! ドロボー!」
お父さん、お母さん! と呼ぼうとしてふたりとも仕事で留守だったと思い出す。
でも窓を開けて叫べば、近所の人が気づいてくれるかもしれない。
てるてる坊主だらけのカーテンの向こうにちらりと視線を動かせば、私の考えてることなんてお見通しと言った風に鳴神と名乗った男の子は手のひらを私の口に押し当てた。
「むぐっ」
「俺はドロボーじゃねえ、カミサマだっつったろ?」
なによそれ、信じられない!
そう言いたいのに口を塞がれているから、むうむうと変な音しか出ないのだ。
「その顔、信じてねーだろ……自分で呼び出しておいてこれかよ。ったく仕方ねえなあ」
自分で呼び出す? 私がこの子を? なにそれ、ありえない!
「百聞は一見にしかずってな……おい、俺がお前のためのカミサマだって見せてやるよ。名前教えろ」
は? 名前?
うちに不法侵入しておいて私の名前も知らないの?
それに、見ず知らずの人に個人情報をホイホイ渡せるほど、私の危機管理能力は甘くない。
何もかもが一気に押し寄せて混乱しながらも男の子を睨みつけていると、彼は私の後頭部を支えながらも体をぐっと倒してきた。
「んん!?」
背中にラグの感触。
男の子越しに天井が見える。
もしかしなくても……押し倒されてる!?


