「…よぅ。」



ある病室内、隆史はある者に声を掛ける。



その人物はゆっくりと振り返り、隆史を見据える。



「何の用だ。」



その問いには答えず、隆史はニッコリと微笑んだ。



「お前を捕まえに来た。」



「…は?何のことだ。」



「亀地は居ない。」



「………………。」



「亀地を殺しに来たんだろう?
…タケル。」



隆史が言うと、タケルはフッと皮肉めいた笑みを見せた。



「バレてたのか。」



「最初からな。」