お焼香が始まり、2人ずつ並ぶ。 全員がし終わっても尚 読経は続き、それは長い時間に感じられた。 やっとのことで終わり、導師が立ち上がってこちらへ向き直る。 そして、小話をし始めた。 亡くなった人は、すぐに天国や地獄へ逝くのではなく、今はまだこの辺を彷徨っているのだと。 閻魔様から判決が下るのを、彼は待っているのだと。 それを聞いた沙良の涙腺が緩んだ。 まだ居る… 此処に居る… 沙良は瞳に涙をいっぱい溜めて、憂の遺影から目を離した。 どこに居るの…? 憂…。