「……あれ、スマホないんですか?」
「……デジタルデトックス中でな……」
「えー!残念、じゃあまた今度ですね!」
クッソ……なんでまたよりによってこんな時に。
これ絶対、また今度って言って有耶無耶にしてくるやつじゃねーかよ……このままじゃ千歳を俺の家に連れてきてやったメリットが無くなる……!!
と焦りかけて、俺はハッと思い出した。
いや、違う。千歳が出した条件、確かもう一個あっただろ──
そう、天羽茉白の好きなタイプ!
「だったら好きなタイプだ。それだけ簡潔に教えてさっさと帰れ!」
「あー……好きなタイプ?なんだったかな」
天井の方に視線を泳がせ、口元に手を添えてわざとらしく考え始める千歳。
おいおい……教えるとか言っておいて忘れましたは無しだからな?
そう抗議するよりも一瞬早く、千歳が「あ」と思い出したように手を打った。
