……ってか、こんなどう考えても様子のおかしい家に来たのに、さっきから榛名千歳はなんでこんな落ち着いてるんだ?天然か?慣れてんのか?それとも内心引いてる?
チッ、何考えてんのかさっぱり分かんねー……
っていうか、なんでさっきから俺はコイツの顔色窺ってばっかなんだよ。死ぬほど落ち着かないから、とっとと帰ってくれ。
痺れを切らした俺は、さっさと自分から本題に切り込んでいくことにした。
「なぁ。連れてきてやったんだからさっさと天羽茉白の連絡先教えろよ」
苛立ち混じりの口調でそう聞くと、千歳は「あー」と曖昧な声を漏らし、ポケットからスマホを取り出した。
「良いですよ。QR出してください」
その言葉に、俺もつられてポケットに手を入れてから──はた、と気づく。
あっ……そういえば俺、スマホないんだった!!!!
ズギャーン、と脳天に雷が直撃したかのようなショック。
俺としたことが、思考があちこちに振り回されすぎたせいで、自分のスマホ紛失事件を完全にド忘れしてしまっていた。天才・九条霞らしからぬ超凡ミス……!!!
