さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜




……ちっっっっっちゃ。



袖余りすぎだろ。萌え袖ってヤツ?男のくせに守られポジかよ、なっさけねぇなホント。

内心鼻で笑いながら、俺は自販機に札を突っ込んで千歳を振り返る。


「お前どうせガキ舌だろ?ミルクティーでいいよな」

「え?あ、待っ──」


──ガコン。


千歳の制止と重なるように、取り出し口に落ちてきたペットボトル。

それを拾い上げた瞬間、ヒヤッとした。背筋もそうだけど──手のひらが。


沈黙。


千歳が、さすがに気まずそうな表情で口を開く。



「……アイスですね」

「……」

「……」

「……凍えて死ねって意味だよバーカ」



そろそろ本当に死んだ方がいいのは俺の方かもしれない。