さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



どうしたらそうなるんだよってくらい綺麗な瞳。

首を傾げて、さらりと目元に落ちる細い髪。

遠慮がちに開くピンク色の唇──



「…………いや、自転車来てるから」

「は?」




──チリンチリンチリン。




耳元を通り過ぎる、間の抜けたベルの音。

土砂降りに降られながら、ザーッと雨粒を撥ね上げ、猛スピードでテールランプと共に遠ざかってゆく自転車。



……

…………

……………………死にてぇ。