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ザァーーッ!!
アスファルトを勢いよく叩く雨粒。びしょ濡れの街路樹。水飛沫を上げ走っていく車。
昇降口のガラス越しに広がるそんな光景を睨みつけながら、俺は思いっきり舌打ちをした。
ふざけんな。午前中はあんなに太陽出てたくせに、いきなり荒れやがってこの情緒不安定クソ野郎が。
学校に来たはいいものの、放課後になって本格的に降り出したこの大雨は、やむ気配がまるでない。
授業が終わってしばらく待ってみたけれど、なんなら逆に酷くなってってる気がする。
……じっと止むのを待つのはどうも性に合わねぇんだよな。
もう傘パクるか。
そういや今は新入生期間だから、一年は一時間早帰りのはず。ってことは、あっちの傘立ての方が人目につかずに盗りやすいだろう。
そう判断した俺は、迷わず一年生側の傘立てへと足を向け、安物のビニール傘たちをざっと物色し始めた。
どうせ一個くらい誰が置いてったか分かんねぇ傘あんだろ。狙い所は名前の書いていないどこにでもありそうなビニール傘だ。例えばそう、こういうやつとか──と、一本の傘に手を伸ばしかけた、その時。
