とにかく邪魔すぎるんだよな、アイツ。あんな細っこいチビのくせして、茉白とやけに仲良いし、学校の女からも人気がある。おまけに一部の野郎からも人気らしい。
最後のはどうでもいい。面白くないのは前の二つだ。
あいつさえ居なければ、茉白の視線も女子生徒の支持も、当然俺に集まってたはずなのに。
一体、あんな女顔のヒョロガリのどこがいいってんだ?どっからどう見ても、このカリスマ最強アルファメール様の方が魅力的だろうが。
バシャッ、と思いっきり顔に冷水を浴びせ、ゆっくりと顔を上げる。
鏡に映るのは、まさに水も滴るいい男。……カッコよすぎだろ。二日酔いとは思えねぇ。
ここまで来るともう、窓の光から差し込む太陽光でさえ俺のためのスポットライトに思えてくるな。
今日も今日とて、世界はこの俺、九条霞のために回っている──。
そんな全能感に浸りながら、俺は鼻歌交じりに身支度を整えていくのだった。
