そんなふうに、京の凄惨な末路を確信し、突き放す気満々の私だったけれど──
どうやら、峰間京という男の図太さを、あまりにも見くびりすぎていたらしい。
──と、いうのも。
数日が経過した現在、彼は東京湾に沈むどころか、何故か九条霞様の『隣』を五体満足で歩いている。しかも、まるで昔からのマブダチだったかのような顔をして。
……わけが、分からないんですけど。
初対面であんな無礼を働いておいて何故?あれか、ちょっと生意気な後輩の方が先輩に好かれるみたいなやつ?
にしても、京のあの態度はさすがにライン越えじゃなかった……?霞先輩は本当にそれでいいんですか?
不可解すぎるけど……でも思い返してみれば、京ってガチヤクザみたいな人間にも平然と取り入ってたっけ。
もしかして、カタギじゃない人間の懐に入るのが異様に上手いタイプなのかな?さすがは壮絶な過去を潜り抜けてきた世渡り上手サバイバー……私には到底真似できない芸当だ。
初対面では完全なる犬猿に見えた二人だったけれど、波長が合うのかなんなのか知らないが、気づけば毎日一緒に行動するようになっていて。
ことあるごとに下の階に降りてきては私たちにちょっかいをかけるものだから、最近は一年生女子の間でイケメン先輩名物コンビとして騒がれ始める始末。私からしたらいつ爆発するか分からない激ヤバ爆弾コンビでしかないよ……。
