自分で分析していて、嫌になってきた。
というか、色気重視なら男装状態の私に勝ち目なくない?
顔という武器が使えないならどうやって攻略しろと……とため息を吐く私に、陽斗が釈然としない様子で口を開く。
「何をそんな落ち込んでんのさ。今回もまた女装すればいいじゃん」
「あー……」
もっともな言葉に、私は曖昧な声を漏らして黙り込む。
それも勿論考えた。
けれど、私は前回の葵で痛いほど学んでいたのだ──初っ端から弱みを握らせたらろくなことにならない、と。
謎のゲームを持ちかけられて振り回されるわ、ことあるごとに男装をダシに脅されるわで、散々な仕打ちを受けた三次審査。あれの二の舞になるのは、もう懲り懲りだ。
加えて、今回は相手が相手。もし弱みを握らせた状態で彼を怒らせでもしたら、一瞬にして男装が全世界に拡散される可能性があり、リスクが大きすぎる。
あんな沸点の低そうな非常識御曹司に、男装という核爆弾のスイッチを握らせるわけにはいかない。だからこそ、女バレはどうしても避けたいのだ。
……とはいえ、男の姿のままであんな女大好き人間の視界に入れるとも思えないし。
一体どうすれば……と完全に行き詰まる私の向こうで、ハッと顔を上げたのは明頼だった。
