「……にしても、千歳ホント可哀想だよな。葵さんの時といい、変な奴ばっか相手にさせられて」
ちょっと首を傾げてこちらに視線を寄越す雪斗。
さら、と揺れるストレートの前髪に白シャツも相まって、清涼飲料水のCMみたいなビジュアル。
先輩〜……!!と泣きつきたい衝動と、気を遣わせてしまった……という罪悪感が入り混じり、私は少し眉を下げて複雑な笑みを浮かべてしまう。
「うん……頑張ろうとは思うけど、正直あんまり自信なくて」
「いや、あれ相手じゃ誰でも心折れる」
「そう?峰間京とずっと同室で過ごしてきたお前なら余裕じゃない?」
せっかく雪斗に癒されていたところで、急に話に割り込んで能天気な一言をぶつけてきたのは兄の陽斗だ。
シューッとスチーマーを全顔に当て、美顔ローラーを転がしながら完全に他人事である。本当に協力する気あるのか……??
思わずじとっとした視線を向けてしまうと、「僕が可愛いからってそんなに睨まないでよ」と鼻をフンと鳴らされた。やかましい。
……とはいえ、ここでキレたらせっかく得た強力な味方を失ってしまう。
私は苛立ちを誤魔化すようにため息を吐き、なんとか話を軌道修正しようと双子に話しかける。
