「男ですよ」
瞬間。
スンッ……と彼の瞳から、分かりやすく興味の色が失われた。
「あっそ」
──ドンッ!!
舌打ち混じりに片手で突き飛ばされ、体幹の弱い私は簡単によろける。
すぐさま背後から京が抱き留めてくれたから身体に衝撃はこなかったけれど、脳内はハンマーでぶん殴られたみたいな衝撃に見舞われていた。
なっ、何……?!
状況を理解できずに思考がぐちゃぐちゃになる私を、九条霞は上から冷たく見下ろしてくる。
「……俺、野郎に体触られんのが世界で一番嫌いなの」
「は……?」
その衝撃的な俺様発言に呆気に取られる私に、彼はずいっと顔を近づけてくると。
そのまま、ビシッと思いっきり中指を立て──
「二度と邪魔すんじゃねぇ。カス」
最低な捨て台詞を吐いてきた。
