あと、遥風の意外な知名度の高さに普通に驚いた。
やっぱり芸能界で一時期活動していたから、芸能人の知り合いがかなり多いんだろう。なんか、部活の先輩が全国大会に出てるみたいなむず痒さがある……。
と、そんなことを話しているうちに、教室の外がガヤガヤと騒がしくなってきた。
どうやら、他のクラスもLHRが終わったらしい。私たちは他クラスのLHRが終わるまで待機するよう指示されていたため、これを皮切りに、教室から人が少しずつ出ていき始める。
反対に、他クラスから友達を迎えに来る生徒も多く、広い廊下は一気に混雑し始めた。
「うわ……どうする?人の波去ってから行く?」
「そだねー。どうせうちらのこと見に来る人いそうだし、ビジュだけ直しとこ」
言いながら、ぬいぐるみのたくさんぶら下がったスクバを膝に置き、中からメイクポーチとデカめのヘアアイロンを取り出す夏葉ちゃん。
ギャルはコードレスのちっちゃいやつとかじゃなくてもうガチのやつ持ち歩くんだね、勉強になります……。
でも、当然のようにコンセントにぶっ刺してるけど、盗電にならないの?
そんな私の視線も気にせず、慣れた手つきでアイロンを通し、ヘアスプレーを噴射し、リップを塗り直す夏葉ちゃん。
張り切ってるけど、本当にわざわざ他のクラスから見に来る人なんているのかな?
ぶっちゃけこの学校じゃ芸能人なんて珍しくないし、いくら天下のスイモニとはいえ、そこまで注目されるものなのだろうか……と、少し失礼なことを考えていた、ちょうどそのときだった。
