さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



差し込む教室の眩しい光。それと同時に視界に飛び込んできたのは──

息が止まるくらい整った顔立ちの、女の子二人組だった。


「おはよ〜」


椅子の背に頬杖をついて笑うのは、ぱっちりした目の女の子。

明るい茶髪のサラサラストレートが光に透けている。

シャツ一枚で腕を捲り、襟を広げたままでクセ付けるようにキャラクターものの前髪ピンで固定。椅子の背中にはさっきのLHR中まで着ていた大きめのパーカーがかかっていた。

この学校は比較的校則ゆるめだからいいけど、入学初日から思いっきり私物持ち込んで着崩してくるあたり、なかなか度胸があって只者ではなさそう。


そして彼女の机の横に立ち、ちょっと申し訳なさそうにこちらを見下ろしてくるのは、儚げで嫋やかな雰囲気の女の子だった。

ふわりとした巻きおろしの色素の薄いロングヘア、優しげな垂れ目。

ブカッとしたベージュのニットで萌え袖をするのが、びっくりするくらいよく似合う。

背丈は多分、シークレット履いてる今の私よりちょっと低いくらいで、落ち着いたお姉さんっぽい印象。


二人ともめちゃくちゃ芸能人のキラキラオーラ放ってるけど、どこの子だろう。

なんか、どっかで絶対に見たことある気がするんだけど……すぐに思い出せない。


内心首を捻りながら、記憶の糸を手繰り寄せようとする私だったけれど。

それより先に、声をかけてきたギャルの子が口を開いた。