さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



「ていうか、話変わるけど夏葉は結局例のアイツと付き合うつもりあるの?」

「んー……好きって言われたけどなんかもういいわ。てかうち今普通に学校のイケメンいきたいし」

「炎上するから自制頼むよ」

「ヤダね。逆ナンしまくりまーす」


と、大声で最悪な宣言をぶちかます女の子。

今まで遊び人の男子芸能人は死ぬほど見てきたけれど、やっぱり女子芸能人でもこういうタイプって多いのかな……なんて、完全に他人事で思考を巡らせていた──

その時。


「……って、わけで、キミ。声かけていい?」


突っ伏している頭上から、先ほどまでより近い距離で声が落ちてきた。


……。

……それ、誰に言ってるんですか。


予想外の展開に、すぐに反応できず固まっていると、今度は軽く肩を指でツンツン叩かれる。


「ちょいちょーい。寝てる?」


やっぱ私に言ってるよねー……。

ここまでされて無視するわけにもいかないので、私はようやく顔を上げた。