さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜



「……私に協力できることがあったら、なんでも言ってください」


この闇の連鎖は、私のターンで断ち切らなければ。

天馬がこれ以上罪悪感を抱えずに済むように。これ以上、同じように搾取される被害者が出ないように。


「天馬さんに比べたら、私はまだキャリアも知名度もありませんし。そもそも芸能界を目指しているわけでもないので、多少汚れても大丈夫です」


そんな私の言葉に、天馬はちょっと目を見開いた後──

心底安心したように、爽やかな笑顔で微笑んだ。


「マジでありがと。だったらこっちも、心置きなくミッションを任せられるわ」

「……ミッション?」


思わず聞き返す。言ったそばから、早速タスクが用意されているとは。

ちょっと身構える私を前に、天馬はそのまま本題に入ってくる。


「まず、榛名優羽から逃げるにあたって、エマが彼の組に依存している今の状況がマズい。だから、それに対抗するために新たな『後ろ盾』を用意しておきたい」


それはそうだね。まさに、毒をもって毒を制すだ。反社にはもっとデカい反社で対抗しようってことだろう。