「栄輔の口説き方は必死さが見えてダメだね」
「はっ?じゃあどうやってやればいいんだよ」
余裕綽々で背もたれに身を預ける京からダメ出しを受け、栄輔は口説いていたという部分を否定することも忘れて聞き返す。
「えー……どうって」
京はちょっと気だるそうに言いながら、パタン、とメニュー表を閉じて置くと。
そのままごく自然な流れで、私の太ももの上に手を添え──
すり……と内側をなぞるように撫でてきた。
「…………ッッ?!?!?!」
「ちょちょちょちょちょ何やってんの?!」
「おいお前ふざけんなよ!!」
「千歳!そいつに全力ビンタしよ!!」
栄輔、遥風、雪斗など、方々から一斉に炸裂する非難轟々。
峰間京、普段から本当にこんなことやってんの?ホスト……?あり得ないものを見るような視線をやれば、京は頬杖をついてくすくすと楽しそうに笑いながらこちらを見ていた。
自分の作り出したカオスをこれ以上ないほど楽しんでいるらしい。悪魔……。
