いつも通り、余裕のある佇まい。遥風は入る時からずっとリラックスしていて、やっぱり元芸能人はこういう場にも慣れてるのかなと思ってしまう。
いつもより少し大人っぽい香水とスタイリングの彼だったけれど、それでも峰間京たちと絡むと精神年齢が下がるようで──
「ヌルヌル下ネタ京先輩とかだろうが」
「なんでそういうこと言うの」
「語感キモすぎ」
「ヌルヌルって何だよ」
「きったねぇな出禁なんでお前ら」
流石に横から篤彦にツッコまれる。本当にそうだ。こんな格式高いお店でする話じゃない。
というか遥風のワードチョイスが最悪すぎる。一体、遥風の目には峰間京がどんなふうに見えてるんだろう。ナメクジか何かと思ってる?
流石に彼の最悪ネーミングには峰間京も少なからず食らったみたいで、一人で口を尖らせていた。
「……可愛い後輩の心を傷つけるのは良くない。イケメンモテモテ京先輩はそう思います」
「どの口が言ってんだか」
「峰間、お前は可愛くねぇから。可愛い後輩っていうのは……」
私の肩に、遥風の手が乗る。
「こいつみたいなのを言うの」
やばっ、まずい流れ……!!
