その指摘に、私はハッとした。
確かにそうだ。
ファイナリスト全員の学年は、今年度から篤彦が大学三年生、翔、遥風が大学一年生、栄輔が中学三年生の代になる。
そこで高校生世代である私と京が呼ばれたのかと思ってたけど……よく考えたら、兎内双子は京と同い年だったっけ。
もっともな疑問に、静琉は「あー」と曖昧に声を漏らした。
「双子はファイナリストとか関係なく、既に二年次に所属してんだよ。あいつら既に事務所練習生だからな」
その言葉に、私は気づく。そういえば、三次と四次の間の休暇で彼らの家に行った時、最寄りが東怜学園前だった。学校、家から近いんだ……。
知り合いが多いなら、少しはマシだろうか。いやでも、二年生に京と双子がいるとはいえ、一年生には結局私一人だもんね。そう考えたらますます行きたくなくなってくる。
けど、きっとファイナルの練習が始まったら忙しくなってしまうだろうから、この休暇でできるだけ出席日数確保しておかないと危ないだろう。となると、おそらく休暇中はほぼ毎日通うことになるんじゃないかな。うう、考えただけで憂鬱……。
と、ますますテンションが下がってしまう私をよそに、静琉は今度は椅子から立ち上がってぐちゃぐちゃの棚を物色し始めた。
「これが指定の靴、これが入学許可書、これが練習生IDカード……」
そんなことを独り言みたいに呟きながら、ひょいひょいと雑に放り投げてくる静琉。ちょっとちょっと、それ結構大事なものなんじゃないの?もっと丁寧に扱いなよ……といちいちヒヤヒヤしてしまう。
