「特待だから、授業料タダ。入学金とか制服費諸々はこっちで負担する。明後日から、千歳は新入生として、京は二年次からの編入って形で登校してもらいたい。中卒回避できるしお前ら二人にはちょうどいいだろ」
「たっ、確かにそれはそうですけど……!!」
普通なら跳んで喜ぶようなとんでもない高待遇を前にしても、私は全くもって乗り気になれずにいた。
だって、今エマプロで気を張っているだけでもだいぶ精神は限界で。
榛名優羽問題や依存の解消など、やることは山積みなのに、さらに高校という新しい環境に身を置く余裕なんてない。
それに加えて、個人的に学校っていう環境にあまり良い思い出を持っていないというのもあった。
ただでさえ自意識が過敏になってる年齢の子どもたちを、一つの箱に閉じ込めるという、揉め事の宝庫みたいな環境。
出る杭が打たれるのは分かっていたから、中学時代には目立たないように毎日マスクと眼鏡して髪ボサボサで通ってた。
にも関わらず、話したこともない男子たちからやたらと絡まれてて……。
ぼんやりと脳裏に蘇ってくる、私を悩ませてきたDMやLINEの数々。
『初めまして!1年3組の〇〇です!!』
誰?
『今日目合ったよ』
だから何だ。
『推しです♡』
『↑ごめんなさい友達に勝手に送られてました』
じゃあ送信取り消して!!
