あまりに急な話に理解が追いつかず、隣の京と顔を見合わせてしまった。
いきなり、どういうこと……?
脈絡が無さすぎて首を捻る私に、静琉はガラクタの山をドサドサと段ボールに落としながら片手間に説明してくる。
「この四次審査からファイナルまで、一ヶ月ほど期間が空くことはスケジュールを確認して把握してるよな」
静琉の声に、私は頷く。
事前に送られていた撮影スケジュール表には、確かにファイナルの練習開始までに長い休暇期間が設けられていた。
おそらく、番組の放送スケジュールの都合だと思う。毎週配信しながら、最後の一回がちょうどファイナルの生放送に重なるように、逆算して調整しているのだ。
「その一ヶ月の過ごし方はフリーと伝えてあるが、一つ思い出してほしいのが、エマプロファイナリストは自動的にエマの専属練習生になる契約になっていること。そして晴れて練習生となったお前らには、東怜学園高校への特待入学がついてくるって話だ。お得だろ?」
──東怜学園高校。
幼い頃から芸能界を見てきた私が、その名前を知らないはずがなかった。
