「お前は他の参加者の人生に深く触れすぎた。お前が今消えたら、必ず壊れる人間が出る──爆弾を植えつけたまま、ヒーロー面で去る気か?」
鋭い静琉の言葉に、思わずうっと息が詰まった。
……全部、正しい。私はすぐ、自分が犠牲になれば全部良くなると思ってしまう癖がある。自分自身が爆弾なんだと思い込みすぎて、去ることのほうが爆弾になるなんて、考えもしなかった。
でも、ってことは。
その『爆弾』をどうにかして取り除けば──
私は、お役御免ってことでは?
その思考に辿り着いた途端、行き詰まっていた思考が一気に開けたような感覚になる。
そうだ。彼らの依存を、どうにかすればいいんだ。
これからのファイナル期間で、彼らには、私がいなくても立てるようになってもらう。それが達成できたら、きっと今度こそ私はファイナルで落ちて、デビューせずにいられるはずだ。
居なくちゃいけない存在から、居なくても平気な存在へ、なんとかして私自身を弱毒化して──去る。
そうすれば、今も、未来も、誰も傷つけないまま終われるんじゃないだろうか?
と、そんなことを考える私の背後で、つまらなそうに欠伸を噛み殺しながら、京が首を傾げた。
