……いや、別に意外でもないか。だってよく考えたら、京の私生活も負けず劣らずだらしないわけだし。ベッドとか、私が気になりすぎてたまに整えてあげてるからどうにかなってるものの、それがなかったら一体どんな惨状になっているのか考えたくもない。
「仕方ないだろー。好きな奴と勝手にイチャイチャして発散できるお前らと違って、ジジイはニコチンで癒されるしかねえんだからさ」
投げやりで、どこか他人事のような静琉の言葉。私は思わず、動きを止める。
……勝手にイチャイチャ?
それって、さっきの京のキス未遂のこと言ってる?だとしたら、誰のせいでこんなことになってると思ってるんだ?私がここで終わりにしたいって言ったのに、聞く耳を持たなかったのは静琉の方じゃん。
怒りが沸々と湧いてきて、私は思わず声を荒げて反論してしまった。
「あの、だから……ちゃんと言いましたよね、私がいるとこういうことが起こるって。だから落としてって言ったのに……なんで聞いてくれなかったんですか!!これでエマプロが崩壊したら静琉さんが聞いてくれなかったせいですよ?!」
「え、千歳降りるつもりだったの?だったら俺も一緒に降りたのに」
私の感情的な声とは対照的な、さらりとした京の声。
……え。
思わず表情を硬直させる私を見て、静琉はくつくつと笑い声を漏らした。
