……え?
今……私の名前呼ばれた?
しかも京とセットって……どういうこと?
私だけ呼ばれたならまだ、静琉が今回の順位についての言い訳をしたいんだろうなと予想できる。けど、私だけじゃなくて京もってなると分からない。ルームメイト同士だから……?
周囲の視線も、当然ながら一瞬にして私に集まる。
「お前ら何かやらかしたの?」
「え、分かんないホントに」
「相当なことしないと無いでしょこんなの」
「俺でも呼び出し食らったの朱那さんの三万する日傘で素振りしてた時くらいやのに」
「なんて?」
全くもって身に覚えが無いけれど……とりあえず、これは私が静琉に文句を言う絶好の機会でもある。
静琉には順位が発表されたあの時からずっとイライラしてたんだ。こっちにやましいことは全くないわけだし、必要以上にビビるんじゃなくてこっちが殴る覚悟で行かなきゃ。
と、一人気合を入れ直しつつ、私はソファから立ち上がった。
「……とりあえず行ってくるね」
「うん。お疲れ〜」
「またな〜姫!」
いつもの練習後みたいな軽さで脱落組に手を振られ、ちょっと胸が痛みつつも、私は踵を返した。
過ぎた問題に頭を使っても、燃費が悪いだけ。今気にするべきは、巫静琉だ。
さて、今回の件に関して、彼は一体どんな言い訳を聞かせてくれるんだろうか。
彼の態度を見る限り、交渉の余地なんか無さそうだけど……せめて、私の選択がガン無視された理由くらいは知っておきたい。
そんなことを考えながら、私は一人、ラウンジの喧騒を背に、事務所本棟へと向かうのだった。
