「いや悪いけどほんまモテたいだけやねん俺。エロいお姉さんに囲まれて札束風呂とかしてみたい」
「うっっすい動機」
「聞きたくなかった」
周囲の面々にドン引きされてもどこ吹く風、自分を貫き続ける新海飛龍。
その動機が許されるなら私がここにいるのも許されてしまうのでは……なんて思考さえ浮かんできてしまう。
でも、これくらいの年齢の男子の動機って普通はこんなもんだよね。有名になりたい、金稼ぎたい、モテたいとか、それくらいの気持ちで十分だ。
逆に、芸能界に過剰な夢や理想を抱いて足を踏み入れた方が、現実とのギャップでキツくなって折れてしまう可能性すらある。彼みたいな欲望に正直で図太い人間の方が、芸能界には向いてるのかもしれないな。
篤彦の悪知恵に関しては性格悪いなぁと思うけれど、でも確かに派生グルを作る前提で行くとしたら、一人はダンスの核となるメンバーが居てほしいのも分かる。
椎木篤彦がいる以上、飛龍は本隊に入れずに派生のダンスリーダーとして据える──静琉は最初から、そういう算段だったんだと思う。
それでいくと、多分遼次も同じような理由だろう。派生グルに、一人は作曲ができる子が居てほしい。天鷲翔というチートキャラがいる限り、エマから出るグループの作曲枠は大丈夫そうだし、だったら派生に回すかってなったんじゃないかな。巫静琉だったら、そこまで考えて動いていても何も不思議じゃない。
