「こいつね、四次審査中ずっと千歳に話しかけようとしてチキってたの」
「見かけによらず可愛い奴だよな」
「全部言うのやめてくれます?」
兎内双子にここぞとばかりに揶揄われ、きまり悪そうに私から目を逸らす遼次。
別に、食堂とか廊下とかで普通に会うこともあったんだし、話しかけてくれてよかったのに……。
と、そんなことを思ったけれど。
四次審査中のことをよくよく思い返してみれば、移動の時もご飯の時も、遥風か京のどちらかと一緒にいることが多かった。
……無理か。あの二人、怖いもんね……。
一人遼次に同情してしまう私をよそに、事情を何も知らない陽斗は理解できないというふうに首を捻る。
「にしてもチキりすぎじゃない?連絡先くらいすぐ聞けるでしょ」
ちょっと馬鹿にするような陽斗の言い草に、遼次はちょっと不満げな表情。
「じゃあ逆に二人は持ってるんすか?千歳の連絡先」
「え、まぁ三次同じグループだったし」
「僕ですら普通に持ってるし……って、なんで僕千歳でマウントとってんの?きっしょブロックしとこ全部」
「なんでだよやめろ」
拒否反応に顔を歪め、すぐさまスマホを取り出そうとする陽斗を慌てて押さえる雪斗。私、今まで陽斗に自分から嫌われムーブしに行ったことあったっけ?素の人間性で毛嫌いされてるんだったら傷つくな……まあ今に始まったことじゃないし、別にいいんだけど。
