──収録、終了後。
私は未だに気持ちの整理ができないまま、ひとりラウンジのソファでぼんやり宙を見つめていた。
合格枠が、決まっていたわけではない。
純粋な実力勝負で、定められたラインより下だったから三人は落ちた。私が直接彼らの枠を奪ってしまったわけじゃないから、責任を感じる必要はない。
それは分かってる。
分かってるんだけど──
どうしても私は、しばらく立ち直れる気がしなかった。
嘘つきなのに……二位って、どうなの。
脱落した彼らが追っていた夢の舞台に、嘘吐きの私が立つ資格なんてあるんだろうか。
考えれば考えるほど頭がぐちゃぐちゃになって──
既に心身の疲労が限界だった私は、ドサッとソファに身を横たえた。
気を抜いたらさっきの順位発表式の光景が脳裏にフラッシュバックしてしまいそうで、私は思考を散らそうと、天井の模様の数を数え始める。
一つ、二つ、三つ──
…………何してんだろ。
こんなことしてたって、何も変わらないのに。
虚しくなってしまって、私はくだらないことを止め、ひとり重くため息を吐き出した。
ごろ、と寝返りを打つと、窓の外できらきらと輝く街の光が見える。
少し開いた窓の隙間からは、遠くで電車が走る音が聞こえた。
