『──兎内雪斗』
一拍の、間。
「…………え」
スクリーンに映し出された雪斗が、微かに目を見開いた。
息が、止まる。
本人もまさか自分が呼ばれるとは思っていなかったようで、わけが分からないまま、その場に縫い止められたみたいに固まっていた。
「え……俺……?」
掠れた声。
硬直したままの表情。
さっきの私も外から見たらこんなふうに見えていたんだろうな、と思ってしまうほどの驚きよう。
……意外に思ってしまうのも、分かる。
一次審査14位。
二次審査10位。
三次審査9位。
着実に順位を上げてはいたけれど、それでも毎回安全圏と呼べる位置には遠かった彼。常に上位をキープし続けてきた飛龍や遼次とは違い、毎回ギリギリで生き残ってきた。
だから、最後の一枠が自分に回ってくるだなんて想像もしていなかったのだろう。
雪斗はそのまま、どう反応すべきか分からないというように数秒間固まったままだった。
