──四次審査のパフォーマンスがすべて終了したのは、夕暮れが街を茜色に染め始める17時頃。
私たち参加者は、終演後すぐにロケバスに詰め込まれ、エマへと戻らされた。
スポを防ぐため、順位発表はいつも通り事務所のスタジオで撮影するらしい。
……正直、もう全身が疲れ切っていたので、これからまだ収録が続くだなんて信じたくなかった。
足が鉛みたいに重いよ……。
きっと、シークレットシューズを履いたまま、あんなとんでもないダンスパートをこなしたせいだ。途中で足を捻ってしまわないように死ぬほど気をつけなきゃいけないからとにかくキツかった。
っていうかそもそも、ああいう振りって裸足でやるものでしょ。10cmの厚底でやることじゃない……。
でもまぁ、そうは言ってもLUCAでのパフォーマンス後より数百倍はマシだった。頭痛も無いし、熱も出てない。ステージに慣れてきたってことかな?
もしくは……ファンの子たちの歓声のおかげで、気が楽だったからかも。
初めてファンの人たちを目の前にした感想は──とにかく、多い。びっくりした。
この番組が日本中で大人気だって頭では分かっていたけれど、SNS上の数字だけでは正直なかなか想像がつかないところもあったのだ。
けれど、実際こうして会場を埋め尽くす無数の人々を目の当たりにして──否が応でも、突きつけられる。
この番組が今、どれだけ多くの人の想いを背負っているのか。
