……そんな千歳くんの無防備な白いうなじに、遥風が背後から手を伸ばす。
そして、そのまま──
千歳くんの首に、ゆっくりと、二度と解けない呪いをかけるみたいに、赤い組紐を通した。
しゅるり……と千歳くんの白い首筋をなぞる、深い紅の組紐。
遥風は至極愛おしげに、それいでいて抗えない熱を帯びた目で千歳くんを見下ろしながら──
真っ赤な鎖を施すように、それを首元で丁寧に結び留めた。
はっっっっ……??
えっっっ、あの……それは……一体……??
あまりにも衝撃的な演出を前に語彙力を完膚なきまでに喪失、絶句する私に、さらなる追い討ちが。
遥風が千歳くんの背後に片膝をつき、そのまま逃げ場を塞ぐみたいに腕を回す。
片手で千歳くんの目を覆い隠し、もう一方の手で千歳くんを自分のもとに抱き寄せるようにして──
こん、と。
その華奢な肩に、自分の額を預けた。
──刹那。
会場が、今日一番の大歓声で文字通り揺れた。
