あっ、もしかしてクロフォードさん、合宿で千歳くんの才能に惚れ込みすぎて、わざわざアメリカから審査員しに来ちゃった感じ? だとしたら完全に同志じゃん!! なーんだ、それならもうガッツリ肩組めるわ。心の友だよワッサーブロー!!
と、脳内で年収何百億の世界的実業家をマブダチ認定している間にも、彼の上品な英語は続く。
『Today, I’m standing in as a judge in place of Mr. Shikimachi, who couldn’t be here due to scheduling conflicts. It’s a pleasure to be back, and I’m looking forward to seeing how far these young artists have come.
(本日は、スケジュールの都合で来場できなかった式町氏に代わり、審査員として参加させていただきます。 この場に再び戻ってこられたことを光栄に思います。 若きアーティストたちがどこまで進化を遂げたのか、とても楽しみにしています)』
品格のある静かな微笑みを携え、そう話すクロフォードさん。
その日本語が通訳されて、私はちょっと目を見開いた。えっ、今回式町睦来ないんだ……!!まぁ、彼のことはそこまで推してないから別にいいけど……でも、エマの四次審査っていう重要な仕事にも関わらずスケジュールで来れないって言うのは違和感だな。何かあったのかな……?
ま、いっか。そのおかげで彼以上のレジェンドをこの目で拝めたわけだし、プラマイプラスか♪
そんなことを思って上機嫌になっているうちにクロフォードさんの紹介は終わり、スクリーンのカメラが再び壇上の巫静琉に戻る。
