いや本気でエグい。隣人ガチャ大・大・大失敗。
なんですかこの妄想拗らせ激痛キッズは。京と付き合ってて心中約束?毒?裏切り?どこの夢小説作家だよ。中学生でももうちょいマシな設定考えるぞ。てか裏社会出身て(笑)帰ったら日茉里に話すネタゲット〜!!!
脳内で散々馬鹿にしながらも、私はなんとか表情を保って、悲劇のヒロインよろしく目を伏せるその子を慰める。
「そ、それは辛かったですねー。京くんに気づいてもらえるといいですね!」
「健気に推し続けてたら多分いつかもっかい好きになってもらえるよね。私可愛いし」
「繋がり反対っつってんだろ」
「は?」
「あっ」
しまった。ついあまりの傲慢さを前に本音が出てしまった。慌てて口を押さえるも、勿論遅くて。
目の前のこの子はじとーーっとした目で私を睨んだまま、隣の席からグイグイ詰め寄ってきた。
「もしかしておねーさんさぁ、京推しぃ……??」
「ヒッ、違います違います!!推しでも二推しでも三推しでもありません!!!」
「あー良かった。ガチ同拒なんだよね私」
でしょうね!!と叫びかけたのをなんとか寸前で飲み込んだ。全くもう、これだから京推しは嫌なんだよ。まあ、あの軽薄さ、目に光のない『遊び慣れた悪い男』感……確かに、メンヘラホイホイ的な魅力があるのは否定しないけど。でも、私はもっとキラキラした、魂を削って光を放つようなアイドルの方が好みなんですよっ。
と、脳内で誰に言ってるのか分からない言い訳を並べ立てる私に、隣の子は依然として話しかけ続けてくる。
