「四次審査で、落としてもらえますか?」
「…………はっ??」
言った瞬間、素っ頓狂な声を出す静琉。
どうやら、私が残りたいと言うと信じて疑っていなかったらしい。
静琉は、表情を見て私が本気だと悟った瞬間に哀しげな表情の仮面をぶん投げ、手のひら返しで早口説得を試み始めた。
「いやいやいや命の危機に晒され仲間の大切さを知り、私やっぱりエマプロが好き!残らせてください!の流れだろ普通。そのために救出劇はアイツらに任せたんだけど??」
数秒前に『お前が決めていい』とか宣った口でこれって……なかなかダサいけど大丈夫だろうか。
内心呆れつつ、私はちょっと肩をすくめて返す。
「大切だからこそですよ。私は彼らにとって毒にしかならない。ファンには申し訳ないですけど、形式に則って穏便に落ちるのであれば納得してもらえると思いますし」
「……」
「あと、SNSちゃんと見てますか?榛名千歳が地雷だって子、びっくりするくらい多いですよ。男性アイドルオーディションに生々しい姫ポジなんていらないんです」
