……と、そんなふうに好き勝手話していた私たちに。
不意に、カツカツと革靴の音が近づいてきた。
その足音の主は──
榛名優羽。
その手には、まだ拳銃が握られたままだ。
その威圧感を前に、思わずびくりと身体が強張る。
非銃社会である日本で、当然のような顔で本物の拳銃を持ち歩いていたことも、白藤天馬から事前に受けていた警告も──
全てが、この男の危険さを痛いほどに物語っていた。
空気に緊張が走り、遥風たちが私を庇うように前に出る。思わず身構えてしまう私に、優羽は静かに口を開いた。
「……後のことはこっちで処理する。迎えは呼んであるから、四人はもう帰りなさい」
……え?
予想外にあっさりとした対応に、少し目を見開いてしまった。
もっと、男装がバレたこととかに対してお咎めがあるかと思ってたんだけど……今の彼の態度を見るに、特に気にしていない……のかな?相変わらず、この人の目は感情が読み取りづらくてわからない。
っていうか、それにしても迎えって……?
怪訝に思って首を傾げた、その時。
「派手にやったなー……榛名優羽」
倉庫の入り口の方から、聞き慣れた気だるげな声が響く。
ハッとして視線を上げると、爆破され粉々状態の入り口から──
巫静琉が姿を現した。
ボサボサ頭で、死ぬほど眠そうにしながら、ポケットに手を突っ込んでゆったりと歩いてくる。
あまりにも意外な人物の登場に、一瞬頭が真っ白になって。
数秒後──
「「「「…………え?」」」」
奇跡みたいにぴったりのユニゾンが、倉庫の中に響き渡ったのだった。
