早く、安心して泣いてるだけだよって言わなきゃ。
もう会えないかと思った人たちに会えて、日常が帰ってきて、すごく嬉しいだけだよって。
止まらない涙に焦りながら、なんとか口を開こうとした──次の瞬間。
条件反射みたいに、すぐに遥風が私を抱き寄せた。
ぎゅ、と彼の胸に抱き込まれ、そのまま頭を優しく撫でられる。
「……怖かったな」
耳元で、蜂蜜を溶かしたみたいに甘い、優しい声。
いつもの遥風の匂いが間近でふわりと香って、それにどうしようもなく安堵できてしまって、せっかく止めようとしていた涙が溢れ出す。
こんな人前で抱きしめられるなんて恥ずかしいし、いつもの私だったらすぐ押しのけてただろうけど……今はもう安堵に身を委ねてしまって、身体に力が入らなかった。
そのまま、遥風の腕の中で大人しく頭を撫でられていた──その時。
唐突に肩を掴まれ、ベリッ!と遥風から引き剥がされたかと思うと。
今度は背後から、再びギュッときつく抱きしめられた。
慌てて視線を上げると、その犯人は──峰間京。
