…………うん分かったもう俺帰るね?!クッソ怖いもんだって!!義父が怖いのはもちろんだけど、それと同じくらい峰間京にも恐怖感じてるよ今。だって目の付け所がカタギじゃねーじゃん裏社会検定一級かよ?!
と、完全なるパニック状態に陥っていた俺の隣で──
「何やってんすか?」
そのいつ拳銃抜いてくるか分かんない激怖違法おじさんに、ポケットに手を入れたままゆるい口調で話しかける遥風。
げっ、ちゃんと背筋伸ばして接しろよお前……俺デビュー前に銃弾で蜂の巣にされて死ぬの絶対嫌だからな?!
と、一人震え上がる俺だったけれど、義父は特にイラついた様子も見せず淡々と答える。
「千歳のシークレットシューズに仕込んだGPSが電波遮断されてるらしい。ソースは特定したから、ハッキングして装置を焼き切る」
……半分くらい何言ってんのか分かんなかったけど。
とりあえず、この毒親が千歳くんにGPS仕込んでて、それが無効化されてるからどうにかしてそれを突破しようっていうアレか?
なんか……とんでもない奴だけど、やっぱここだけ切り取って見るとめちゃくちゃカッケェな。俺もやりたいかも。カッコつけるためだけにブラインドタッチだけ練習しようかな……。
ってか、千歳くんシークレットシューズ履いてたのかよ。確かに部屋でも頑なに室内履き脱がないな、冷え性なのかなって思ってたけど、実は身長コンプレックスだったってこと?ただでさえ背低いのに本当はどんだけちっちゃいんだ。可愛すぎんだろ……。
と、そんなくだらないことを考えているうちに──義父が向き合っていたスクリーンの画面が、暗号の羅列から画面が切りかわって。
数秒間の砂嵐の後──
衛生写真に赤い点がカチッ……と点灯した。
千歳くんの現在地を示す光だ。
