ちょっと萎縮しそうになりながらも、俺はできるだけ好青年ボイスを保ってインターホンの向こうに話す。
「あっ、夜分に突然すみません!僕たち、榛名千歳くんと同じオーディションプロジェクトに参加しているんですけど……その、単刀直入に言うと、今千歳くんが誰かに連れ去られた可能性がありまして」
萎縮していることを悟られないようにハキハキとした口調を保とうとするけれど、やっぱり緊張して若干しどろもどろになってしまう。どうか怪しまれませんように……!!
と、ドキドキしながら続けて話そうとした──次の瞬間。
ブツッ。
インターホンの通話が、急に切られた。
あれっ……?
さあっ、と全身から血の気が引く思いで、俺は慌てて背後の二人を振り返った。
「切らっ……切られたんすけど」
「何やってんだお前」
「クビです」
えっいやいやいやお前らが背中押して前出させたくせにそんなことある?そろそろパワハラで訴えても勝てるんじゃないのこれ。
……ってか、それ以前に冗談言ってる場合じゃ無いって。せっかくあそこまでして脱出してきたのに、この人が頼りにならなかったら詰みじゃんか。どうするつもりなんだよ立案者。
と、焦りとイライラを募らせていた──その時。
