さっさと嫌いになってくれ〜アイドルオーディションで嫌われたい男装美少女、なぜか姫ポジ獲得?!〜




遥風の冷静な言葉に、京はちょっと考え込むように俯いた後──

「ヤバい大人にはヤバい大人で対抗ってことね」とちょっと笑った。


さすが遥風……こういう時の頭は抜群にキレるんだよな。こういうとこ普通にカッケーっていうか、尊敬する。

と、ただただ感心することしかできない俺の横で、京が「でもさー」と口を開く。


「一体どうやって連絡取るつもり?」


その鋭い指摘に、遥風の表情がちょっと固まった。

あ、そこまでは考えてなかったっぽい。


「……お前、千歳のスマホのパスコードとか覚えてないの?」

「俺の誕生日じゃない?」

「うるせぇよ」

「ちなみに俺のは千歳の誕生日♡」

「は?今すぐ変えろ気色悪りぃ」


あーあーあー、ちょっとでも目離したらすーぐ火花散らして脱線する……二人とも平等にキモいんだから言い合っても無駄だって。

内心呆れつつ、俺は言い合う二人に「あのー」と手を挙げてみた。

瞬間、二人の視線が一斉にこちらに集中。

美形二人の威圧感に若干気圧されつつ、俺はさらりと一言落とした。