そこまで考えたところで、ふと脳裏にフラッシュバックしたのは──
千歳くんの寝顔に衝動的にキスしてしまった時の感触。
…………。
…………人のこと言えねぇ…………。
特大ブーメランを食らってしまって綺麗に自爆。何も言えずに頭を抱えてしまう。
と、そんな俺の隣で、腕を組んだままじっと遥風の話を聞いていた篤彦くん。
ようやく口を開いたかと思ったら──
「……で?どーやった?」
真顔で爆弾を投下してきた。
はっ?!おいちょっと、そんなこと聞くなって……!!
明らかに場をかき乱そうとしてくる発言に、俺は血の気が引く思いで慌てるけれど。
張り詰めた空気の中、質問された本人はちょっと考えた後──
にやける口元を覆うように手を添えて、ぽつりとこぼした。
「…………可愛すぎて死ぬかと思いました」
「「死ねっ!!!!!!!」」
俺と峰間京の完璧なユニゾンが響き渡る。
皆戸遥風、友達としてはもちろん好きだし先輩として尊敬はするけど、今回の千歳くんの件に関しては流石に譲れない。
遥風って真面目そうに見えて女の子口説くの謎に上手いからな……。
どうせ千歳くんの発言の揚げ足取る感じで、誘導尋問的に脈アリ引き出したとかそんなとこだろ。そうとしか思えない。だって、本当に合意だったら千歳くんがあそこまで遥風を避けるようになる理由がない。
せっかく千歳くんに友達として信頼されてていいポジションにいたのに、自らの欲でそれをぶち壊して……バカだなぁ遥風は。自爆がお家芸かよ。
